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2005/07/17 (Sun) 22:59

アニメの主題歌とかいう御託抜きでYUKIの新譜ばかり聴いている。
菊池成孔がbounceの連載で書いてる通りだ。「もう泣きそう」なほどに良い。
ちょっと思いついて「ドマラチック」でググってみたらなんと264件もヒットして、
うちほとんどがタイプミスと知って軽くやるせないのだけれど。

今だから話せる、というわけではなく当時も話題に上っていたことだが、
「Orange Sunshine」の頃のYUKIは相当すごかった。お世話になりました。
またある年の学園祭でも、感謝してもしたりないほどの恩恵を彼女から授かっている。
学祭。ああいう一世一代のイベントで自分たちの出し物を考える際、
男子が重要視するのは「いかに手っ取り早く女子を呼べるか」。それだけだ。
おうちに帰るまでが遠足であるように、セックス単体が青春ではない。
そこに至る過程や失敗談、後日談もひっくるめて初めて「青春」と呼べるのだ。
僕たちはない知恵をぼろ雑巾になるまで絞って、
結果「占い」と「お化け屋敷」、「カラオケ」の3つ全部やるといって担任を激怒させた。
その後すったもんだあってどうにかゴーサインは出たものの、
幼稚園のお遊戯会でサンチョパンサをやった経験もある演技派の僕は、
お化け役だけは譲らないつもりだったのに、くじで「『カラオケ』班の音出し」に決定。
やむなく当日は悔し紛れに黒のエクステを付けた。ゆら帝のベースみたいだ。
「マヤ、お前は『不遇のDJ』という仮面を被るのよ!」と自分に言い聞かせ、
「モダンタイムス」に出てくる機械的な労働者のようにひたすらCDをかけまくったが、
結局アイコを歌ったのが5人、安室が3人、ELTが2人、あゆが1人。
みんな主催者側の人間だった。男子である。あほかお前ら。
あとコタニキンヤよろしくラジカセ片手に「そばかす」を熱唱した者も1名いた。俺だ。
そして、誰もが捨て鉢になったところでチャイムは鳴った。
がいぶのかたはおきをつけておかえりください。黙れ校内放送。
おい嘘だろ。やっべ終わったまじ学祭終わった。
「あのさ。」誰かが口を開いた。
「せっかく持ってきたCDもったいねえから『サライ』歌わね?」
時同じくして、すぐそばの美術室では、
同級がペンキ入りのバケツを地上の来場客にぶちまけて収拾がつかなくなっていた。
騒ぎを聞きつけ捨て鉢気分にいっそう拍車のかかった負け犬どもは、
「お化け屋敷」班から衣装と、「占い」班から化粧道具を借りて女装に取りかかった。
濃いめのリップ、チークに睫毛にアイシャドウ。胸板にゴムボールを挟めば完璧だ。
バックでは朗々と加山雄三が歌っており、着替えの済んだ者から合唱に加わる。
端から見れば鳥獣戯画である。
だがまもなく、僕たちの視界にも予想だにしない光景が飛び込んできた。
女子だった。あれほど来い来いと念じ続けた女子が群れをなして大挙してきたのだ。
どうやら、「なんかゲイバーあんだけど!」との口コミが広まったらしい。
「しかも歌ってるし!」「つーか『サライ』かよ!」「キモ!」と笑い声を上げる女たち。
あげく合いの手まで入れ出す始末。男たちは奮起アンド勃起した。
かつてウォーホルは「誰でも15分間だけは有名人になれる。」という名言を遺したが、
僕たちもたった数分の音楽で平成のハーメルンになったのである。
こうして改修前の古びた教室もほんの数秒で新宿二丁目アドヴォケイズ・バーとなり、
駆けつけた担任に張り倒されるまでの約15分間、
その場に居合わせた者は一生忘れることのできない酒池肉林の宴を繰り広げた。
代償として「カラオケ」班全員の顔がりんご飴になったことはいうまでもない。

ふと、「ドラマチック」のPVを思い出した。
YUKIのライブをテレビでぼんやり眺めているブス可愛い雌の熊が住む一軒家に、
同じくブス可愛い雄の熊が四つ葉のクローバーもどきで誂えた花束を抱えてやってくる。
彼がドアを開けるとついでに蜂たちも巣ごと入り込んできて、
雌の熊が焼いたばかりのホットケーキになみなみとハチミツを垂らす。
やがてハチミツの黄色はクローバーの緑とともにモノクロの世界を染めていき、
ドロドロのハチミツと化した海をブス可愛い熊2頭が船で漕ぎ出していく、というお話。
でもなんで思い出したんだろうと我に返ると、
今まで寝ていたテンピュールのベッドが汗と涙とよだれに濡れていたのだった。
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