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2005/04/20 (Wed) 16:25

絲山秋子の「逃亡くそたわけ」を読み終えた。
もし自分が児玉清の出てる書評番組にゲストで呼ばれたら
もはや「週刊ブックレビュー」どころか「重患ブックレビュー」、
いやいや「獣姦ファックデビュー」かなあ、などと嘆息しながら
授業中に読破している時点でまさに「くそたわけ」なわけだけど、
猛烈な疲労と倦怠、あと何を隠そう睡魔に襲われ、
目覚めると隣の女の子にレジュメではたかれているところだった。
ちなみに小説そのものは、閉塞感200%の股旅物で、
読めば「広島のメルセデス」ことマツダのルーチェに乗り込んで
ピーズ聴きながら現実逃避の旅に出たくなる素敵なお話です。

一方、レジュメは石弘之のルポルタージュからの抜粋。
ブラジルはインディオの自殺者が増えまくってるという記事で、
ゴミ箱を漁る少女や酒で狂った大人たちの写真が掲載されていた。
ざっと10ページ程度の、岩波ジュニア新書みたいな内容だったが、
医者に頼る一歩手前でどうにか踏ん張れている自分からすれば
劇薬を飲み干した後みたいなしょっぱくて苦い読後感だった。
でもやっぱり装丁が鈴木成一だった感動の方が全然強くて、
自分が一端の物書きになった暁の依頼料を闇雲に算出していると
「地球市民的立場から対策を述べて」と教授はいってA4紙を配り、
「正直インディオに構ってられないほど自分の生活で手一杯です。
それに生まれて二十余年で犯した数多の罪科を総ざらいしたら
いつ市民権を剥奪されても不思議じゃない」と僕は書いて出した。

「今日は泊めない」「いや泊まりたい」
押し問答を続けるカップルの頭にそっと消しカスをのせながら
あらためて男も女も「狩りと釣り」が好きな生き物やと思った。
僕の場合、弓矢や釣り竿を物色したためしもないのに
「狩った釣った」と記憶が改ざんされている。思い込みが激しい。
失恋で凹んでるときなんかは特に症状がひどくて、
どんな顔や声でも女子に生易しい言葉を囁かれでもした日には
「このまま"K"あわよくば"P"つーか"I"」と、十中八九考える。
ありえないからその図々しさを就活で遺憾なく発揮してほしい。
まあ当然のごとく無理な話だから息抜きに本でも読むんだけど、
頬杖がつけたら昼夜もところもなりふりさえも構わない感じで
なにがしかのページを捲っていた数時間前の自分を思い出した。
ぞっとした。
こういうのをズバリ「活字中毒」と呼ぶんだ。しかも重度の。
述べ500万のバイト代を水商売とビデオの延滞料に注ぎ込んで
「一生遊んでは暮らせない」と思い知ったのに。成長しないなあ。
書を捨てよ、町へ出よう。
でも持ってる本はちり紙交換にも出せないジャンクばかりだし、
都会に繰り出す路銀もビタ一文持ち合わせちゃいなかった。
だから今日も昼は道路にアスファルトをしこたま塗りたくって
夜はケネディが「Thank you, and good night.」で締め括る
キューバの海上封鎖宣言をかれこれ300回もループさせてるのだ。
見れば隣のやつも退屈なんだろう、神妙そうな顔を浮かべながら
実は利き手がズボンの内側で意味深な軌道を描いていて、
ノートには何も描かれた形跡がなく、動かす筆が違うアイロニー。

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